公告をする方法

株式会社は各種の公告が義務付けられており、公告方法は登記事項とされています。(会社法911条3項27号~29号)
公告方法は、①官報に掲載する方法②時事に関する日刊新聞紙に掲載する方法③電子公告から選択することができ、定款に定めがない場合は官報に掲載する方法になります。
公告方法を選択する際の注意点についてまとめてみました。

官報は、法令の公布紙・国の広報紙・国民の公告紙として、独立行政法人国立印刷局 から、行政機関の休日を除き毎日発行されているものになります。
会社の公告方法を「官報に掲載する」と定めた場合、会社が公告を行うには官報販売所または取次所に掲載を申込み、官報に掲載される必要があります。
掲載申込から官報の掲載までに一週間程度かかり、掲載料金「1行(22文字)3263円×行数+税」が掛かります。

日本経済新聞や読売新聞など全国紙だけでなく、地方紙に掲載する方法も可能です。
官報に掲載する方法に比べ、申込から掲載までに時間が掛かり、掲載費用も官報よりも高い傾向にあります。
しかし、組織再編の際に、官報のほか定款で定める「時事に関する日刊新聞紙」に必要事項を掲載することで、債権者への個別催告を省略することができるというメリットがあります。(会社法789条3項、793条2項、799条3

電子公告を選択した場合、具体的なウェブページのURLを定めて登記します。
電子公告を選択した場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。

「メリット」
自社ホームページに掲載する場合、掲載までにかかる時間が他の方法に比べて短くすみます。
決算公告の場合、掲載に特段の費用がかからないため、他の方法に比べ費用が安くすみます。

「デメリット」
決算公告の場合、その全文を5年間継続して公告する必要があります。
官報・日刊新聞紙の場合、その要旨を公告すればよいことになっています。(会社法440条2項、3項)

決算公告を除き、電子公告は調査機関による調査が必要になります。
この調査費用は、1回15万~22万円程度かかり、官報公告よりも費用が高くなってしまいます。

まとめ

公告をする方法として「官報」を選択している会社が最も多いと思われます。
近年、「電子公告」を選択する会社が増えていますが、官報や日刊新聞紙に比べ、公告費用が安くすむように見えることが増加の理由の一つになっています。
しかし、電子公告は調査機関の費用負担が必要になります。また、決算公告の場合は調査機関の費用は掛かりませんが、中小企業において自社の決算内容がホームページ上で誰からも閲覧可能な状態になることは、必ずしも好ましいとは言えないはずです。
公告をする方法として「電子公告」を選択する場合は、メリット・デメリットを理解した上で決定することをお勧めします。

参考書籍

(著)田村洋三 /監修 土井万二・内藤卓・尾方宏行/編集代表
「第4版 会社法定款事例集 定款の作成及び認証、定款変更の実務詳解」 日本加除出版

(著)松井信憲 「商業登記ハンドブック」 株式会社商事法務

(著)大越一毅 「会社法のツボとコツがゼッタイにわかる本」 株式会社秀和システム

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